2019年
8月
06日
火
ご無沙汰しております。3年間ブログほったらかしでした。
最近のニュースとして(と言っても去年だけど)、時代劇のパイロットフィルムを作りました。
京都映画企画市というvipoが毎年やっている文化事業で、時代劇の企画を提出して選ばれると、パイロットフィルムを作るために助成金を出してくれるというものです。
そしてなんと、撮影は東映京都撮影所!!みなさまご存知の、太秦の映画村で撮影してきました。
ちなみに、周防監督のカツベン!も太秦で撮影されたそうです。公開楽しみですね。
それはさておき、15分程度のパイロットフィルムはすでに完成し、これからプロデューサーの白川と、長編映画化のために奔走します。興味のある方はぜひお声がけください。
撮影の様子や作品の詳細はこちら http://kyotofilmpitching.jp/archive/h30/
現場風景の写真で、一番撮影に関係なさそうな雰囲気を出してるのが私です。
ちなみに、着ているものは母の手編みのセーターです。手編みのセーター、買うと高いんですよね。
それはさておき、もう一つ最近のニュースとして、フィルメックスシナリオ賞という脚本のコンペで、私の脚本「アンナの黒い犬」がグランプリを受賞しました。
詳細はこちら→http://cinefil.tokyo/_ct/17284720
これは結構前から考えてた映画で、幾度も書いてはうまくいかず、悩み続けていた脚本なので非常に嬉しいニュースでした。とはいえ、映画化を約束された訳ではありません。これを機に、具体的な道筋を模索していきたいと思います。
そんなこんなで、最近映画の仕事がないので、ひっそりと企画を生み出しています。相談に乗ってくれる方、全力で募集中。このホームページでも、映画化したい企画を公開して、みなさんにお見せできるようにしたいと思います。
それから、最近は親しい監督と脚本家と集って、月一で企画会議なるものを行っています。お互いにアイデアを出し合い励ましあって、脚本完成までサポートしあうような関係です。「アンナの黒い犬」もそのおかげで完成までこぎつけました。なので、企画や脚本がどんどん生まれるような環境はできつつあります。あとは映画化までの道筋を作り出すことができれば・・・。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
2016年
8月
18日
木
清流に囲まれた森の中のキャンプ場[ネイチャーランドオム]で野外上映を開催しました。
夜7時からの開始に合わせて、続々と集合してくる子ども達。手には、少しばかりのお菓子が握られていました。
「俺はチョコ、川の水で冷やしてきたんだぜ」「とけちゃう前に食べちゃおうよ」と話しながらお菓子をほおばる男の子達。
もちろん、映画がはじまる前に彼らのお菓子はすべてなくなっていました。
今回は、アニメを中心に短編作品を6つ上映しました。
樹木が茂り、自然の暗闇が広がる中、大きな白い帆布に映し出される映画の数々。
廣原の監督作品を含め、この日のために眞田監督が作ってきてくれたアニメ―ションなど、
日常のTVでは放送されないような作品ランナップで、すぐに飽きてしまうかな~と若干、不安でしたが、
男の子たちも「なんだよ、シン・ゴジラじゃないのか~」などと冗談交じりに言い合いながらも、
いい瞳をして、スクリーンをじっと見つめていました。
昨年に引き続き、今年で2回目になりますが、小さいお客さんがこの上映会で、普段TVで見るアニメや映画とは違う感覚に出会い、触れ合うきっかけを作ってもらえたらな、と思います。
ネイチャーランド オムHP
2016年
3月
06日
日
ケイズシネマで開催される、「大学連携による映画人育成のための上映会『S.T.E.P』」のプログラムで、「スナメリの詩」全作品が上映されます。拙作の「一万年後の子供」も上映します。
日時:3月13日(日)18時より
場所:ケイズシネマ http://www.ks-cinema.com/
「スナメリの詩」全作品の東京上映は初めて。以下に参加作品と監督を記します。
「蘇りの恋」 石川真吾監督
「一万年後の子供」 廣原暁監督
「大村植物標本」 須藤なつ美監督
「大村戦記」 来海昌哉監督
「彼の地」 藤川史人監督
「きおくきろくいま」 水本博之監督
「爆走高校生2」 伊藤瑞輝監督&伊藤晶美監督
以上6作品が上映されます。
上映終了後には、監督の登壇も予定していますので、ぜひ上映にお越し下さい。
お待ちしております!!
上映会の詳細→http://nuart-cinema.info/news/2016/01/1437/
2016年
1月
14日
木
NHK科学電話相談室という本に、「なぜ、人にいじわるしたくなってしまうのか?」という質問があった。人は、周りの人が苦しんだり困っているのを見て、快感を得るという脳の働きがあるそうだ。それが何の為にあるのかはよく分からないが、一方で、人の痛みや苦しみを、自分の事のように感じる、『同情回路』と呼ばれるような働きもあるらしい。誰かの皮膚に注射針が刺さるのを見て、自分が痛がる、といった風に。
「ハッピーアワー」にも同じシーンがあった。実際に男性の腕に、注射針が刺さり、血が抜かれて行く様子を、隠す事も、省略もせず、緊張感を持ってじっくりと見せている。おかげで僕は、映画館で血の気が引いてしまった。(平気な人は、平気なんだろうか?)
「ハッピーアワー」には、見ていて血の気が引いたり、まるでその場に立ち会っているかの様に息苦しくなるシーンが、随所にある。どうしてこんなに痛いのか、苦しいのか、何故映画を見にきたのに、こんな目に遭わされなきゃいけないのか。おそらく、似たような感覚で、出演している俳優の顔が、めちゃくちゃ憎らしいことがある。個人的には、鵜飼君と呼ばれるあのアーティストが、もう本当に嫌いになってしまって、あのクラブのシーンでは、あかりが彼の事を早くぶん殴ってくれないだろうかと、心から願っていた。しかし、ぶん殴られるどころか、逆にはり倒され、群衆の中へ突き飛ばされてしまう。誰もがこれを見ていて、自らの足に鈍い痛みを感じはしなかっただろうか?4D映画と呼ばれるものがあるけど、そんな冗談みたいなものではなく、この映画では、信じられない事に、実際に痛みを感じて、息が苦しくなる。
一方で、奇跡のようにきらめく瞬間がある。第二部の終わりのシーン。フェリー乗り場で待ちぼうけをくらった、桜子の息子が、どこかへ旅立って行く純を見送るシーンだ。
「純さんがいなかったら、僕は生まれなかったんだよね!」と彼が叫び、純は「そやで、感謝しいや!」と答える。(確かそんな感じだったかと)
この二人の、叫ぶような会話が、フェリーが岸を離れる動きと共に行なわれるのが、深い感動を呼ぶ。苦しみの中で、不意に水面が現れ、深く息継ぎをしたような瞬間だった。
あれから何度もこの映画の事を思い返している。自分の中で、5時間17分という体験は、その時間に収まり切らないほど、大きなものになってきている。
「ハッピーアワー」公式HP
2016年
1月
07日
木
2016年、最初に見た映画は「スターウォーズ」2D字幕版。
3D映画というのがあんまり好きじゃなくて、いつもカットが変わる度に変な違和感がある(アニメだと全然気にならないのだけど)。というわけで2D。
これが見事に「スターウォーズ エピソード4」とそっくりで、砂漠から始まり、てんで無関係そうな主人公が巻き込まれ、実は選ばれし者だったみたいな流れから、最後のデススター(惑星破壊兵器?)破壊で終わる所まで。次回作の流れも、修行から入りそうな感じで、それも同じっぽい。くり返される歴史、神話、ということを意識しているのだろうが、ちょっと期待はずれ感は否めない。
それに、光と闇の戦い、的な事にも若干飽きてます。いや、それならせめて、もうちょい闇、頑張って欲しい。頑張れ闇!頑張れ悪!
数日後、デプレシャンの「あの頃エッフェル塔の下で」を見ました。
まず、邦題に深い疑問。予告編も含めておかしいのでは。
これじゃまるで、パリでのささやかな恋愛物語みたいに思うけど。
パリの話はせいぜい半分くらいで、いろいろな国と時代と人物が出てくる、かなり壮大な物語です。本来なら5時間くらいの内容を、2時間にまとめてみせたのは編集の技である、とキネ旬に筒井さんの評が載っていました。星5つ。
ちなみに、原題は「Trois souvenirs de ma jeunesse」で、「わたしの青春時代の3つの記憶」みたいな感じらしいです。映画を見た自分にとっては、こっちのタイトルの方が断然いいわけです。タイトルから、この映画をひとつのテーマや、言葉にまとめる事の困難さを、タイトルとともに感じることができるのだから。
とにかく素晴らしい映画ですので、ぜひ見てください。僕も、もう一度見たいと思います。一度では、見きれないほど詰まっています。
エステル(ルー・ロワ=ルコリネ)の、美しく変わっていく表情に注目してください。
2016年もよろしくおねがいします。
廣原 暁
2015年
7月
03日
金
昨日はユーロスペースで、諏訪監督と五十嵐監督と『息を殺して』上映後にトークイベントを行いました。
諏訪監督、五十嵐監督との出会いは大学時代の上映会でした。
あの上映会がなければ、自分が進む道も、また違ったものになっていただろうと思います。
トークイベントでは、僕自身とても勉強になりました。
FIXの画の中で行なわれる、音によるクローズアップと、
フレームの外側まで聞こえてくるような音の大ロングショット。
そして、ラーメンの話など(たろちゃんは、実際に嶺君が愛しているラーメン屋らしい)。
他にも、自分の作品でパクってやろうと思うことも多々あるのでした。
あと、ダンスについてはもっと沢山話すべきでした。
あそこでもっと深く掘り下げなかったことを後悔した帰り道。
とにもかくにも『息を殺して』の上映は本日まで。その後、関西上映だそうです。
これは絶対に劇場で見て欲しい映画。ひとつの理由は、音響が素晴らしすぎること。
ふたつめの理由は、映画の暗闇と劇場の暗闇がフレームの境界で繋がり、
えも言われぬ緊張感を生み出すから。
みっつめは、見知らぬ誰かとその暗闇を共有することが、この映画にとってとても重要なことだからです。
ということで、まだ未見の皆様はぜひ劇場へ!!
「息を殺して」HP
2015年
6月
01日
月
『一万年後の子供』。
テアトル新宿での上映は無事に終わりました。
日曜の夜遅くなのに、思った以上の盛況ぶりで嬉しかったです。
短い上映なのに、わざわざ見に来てくださり、本当にありがとうございました。
さて、トークで喋りたかった大事なことを喋れなかったので、ここに書きます。
今回の企画では、大村市の方にいろいろな協力を仰いでいるので、
人を紹介してもらうという場面が多々ありました。
そこで面白かったのが、意外と地元の人同士も、お互いの事を知らなかったというのが結構ありました。
てっきり地元なんだからみんな顔見知りだと思っていたら、まったくそんなことはなかった。
今回の映画を通して、お知り合いになった人達がたくさんいるんです。
これは、本当に大切な事で、このつながりによってコミュニティーは活性化していく訳です。
例えば、普段呼ばれない集まりに呼ばれたりする訳です。
自分の作る映画は何かの役に立つのだろうか?
ここ数年、ずっとそのことに悩み続けておりました。
口癖のように、「それ意味あるの?」などと言っては、人を不快にさせた事もあります。
それもこれも、映画を、特に自主制作をすることは、人に迷惑をかける事だと思っていたからです。
信じられないくらい安い給料、又はノーギャラで、何日もスタッフを拘束する訳ですから、
後ろめたさ全快な訳です。それだけの理由が必要な訳です。
でも、今なら断言できる。映画は役に立つ。
映画を中心に人が集まり、出会いがあるのだから。
内容とは関係なく、ひとまずそれで充分だと思いました。
映画を作ろうと言って、誰かが賛同してくれる限り、映画は撮られてしかるべきだと、強く思った次第です。
映画を上映する事も、同じ事。
もちろん、面白いかどうかはまったく別の次元の話ですが。
オリヴィエ・アサイヤスも映画についてこう言っています。
「疎外されていない集団作業が存在しうると僕には思えた」と。
2015年
5月
14日
木
渋谷のルビッチ特集は明日でもう終わりですね。仕事で忙しく、結局2回しか行けませんでした。
今はドキュメンタリーを作っています。
幼稚園生が小学生になるまでを追いかけたもので、これが撮影していてとても面白い。
いろいろな教育の問題について考えさせられます。それについては、またいつか別の機会に。
ただ残念なことに、教員養成のための教材ビデオなので、上映する機会はないと思います。
それから、今月末、「夜のPFF課外授業」というイベントで『一万年後の子供』が上映されます。
以下詳細
「夜のPFF課外授業 入門!インデペンデント映画」
5月31日(日)21時から テアトル新宿にて
ブログでも紹介した「スナメリの詩プロジェクト」という企画で作った新作短編映画です。
他には、大村市の地元高校生が監督し、中国の映画祭で賞をもらった作品や、
水本監督のアニメーション作品があります。上映後にはトークイベントもあります。お楽しみに!
2015年
5月
14日
木
気がつけば、2015年も、もう残すところ半分ちょっと…。
前回の更新から半年も経ってしまいました。
まめに見てくださっている皆さん、ごめんなさい。
ついこの前、産まれたと思っていた次女も、寝返りをし、
ニヤっと笑うと歯も覗かせるようになりました。
長女もすくすく成長し、どんどん女の子になってきました。
2歳でも心は乙女。
最近はふわっとしたワンピースを着て、
プリンセスになりきっています。
でも、語尾が必ず「~だわよ」なので、
「ぷりんせすだわよ。」
「ちょっとお買いものに行ってくるだわよ。」と、
おかしな感じになってしまいます。
主人は、もうすぐ29歳になります。
20代最後の年をどう過ごすのか。
とりあえず、もう少しブログを更新するように
お尻を叩いていきたいと思います。
2014年
12月
29日
月
「今年面白かった映画なに?」ていう会話、この時期よく繰り広げられますよね。
大体僕の周りでよく名前が挙がるのは、『ジャージーボーイズ』がダントツでトップ。
二位以下は人それぞれって感じです。
僕は、個人的には『グランドブタペストホテル』が良かったけれど、 あえて言っておきたいのが『LUCY』(リュックベッソン監督)。 みんなバカにするけど・・、かなり面白いんですよ。
でも、見てる人が自分の周りで本当にいない。 誰かと『LUCY』の話がしたい!DVDでいいから見て欲しい!!できれば期待しないで見て欲しい!! 早稲田松竹さん!!ここはひとつ『アンダー・ザ・スキン』と『LUCY』の二本立てでどうでしょう?? 「危険なスカーレット・ヨハンソン特集」ということで!!
ということで2014年もあと3日。
また来年もよろしくお願いします。
廣原 暁
2014年
11月
07日
金
こんにちは、しばらくぶりのブログ更新です。
今年の3月頃から、助監督の仕事で、
2ヶ月半程上海に行ってきました。
で、帰ってきたら、今度は、長崎県大村市に短篇映画の撮影がありまして、
それと長編の脚本を書いたりしていたら、9月末には2人目の子供が生まれまして、
まあなんだかんだドタバタして、いつの間にか2014年も終わりだそうでビビってます。
最近、テレビの仕事も始めまして、
これでしばらくはバイト雑誌見て、頭を悩ませなくても大丈夫だと思うと、少しホッとしてます。
ということで、11月末に、また長崎県大村市に飛びまして、
短篇映画のお披露目上映をやってきますので、もし、お近くにお住まいの方は是非。
しかもこの上映会、入場無料だそうですよ。
僕が監督したのは
『一万年後の子供』というタイトルの
15分程度の短篇映画。
個人的には『ともだちのうちはどこ?』みたいなものを目指したかったのですが、
ロケハンが面白すぎて、結局いつものように
場所の映画になってしまいました。
まあ、企画のテーマ的にはいいのか。
いずれ東京でもお披露目できたらと思いますが、予定は未定!
それではまた。
廣原 暁
2014年
10月
02日
木
久しぶりの更新となってしまいました。
いきなりですが、ご報告があります。
2014年9月25日(木)に3420gの女の子を出産しました。
1人目の時は小さかったので、
今回はできるだけお腹の中で大きく育てよう…と思っていたら、
予想外に大きな赤ちゃんでした。
「親が育てる前に、持って産まれた個性がある。」と聞きますが、
本当にまさしくそうで、
2人目のこの子は、とても堂々としていて、たくましく、
よく寝てくれています。(今のところですが…)
上のお姉ちゃんは、最近ねんど遊びにハマり中…
「お鼻はどこ~?」とねんどを渡すと、
「おはなはね~ココ!」と言って、
小さな手でこねこねと、器用に作っています。
主人も二児の父となりました。
私の身体が思うようにいかない時も、
本当によく支えてくれました。
家族が1人増え、ますます賑やかになりますが、
これからも家族4人で頑張っていきます。
また、落ち着いたらblogの方もアップしていきます!
どうぞ宜しくお願いいたします。
2014年
4月
29日
火
奥原浩志監督と熊坂出監督、ご推薦の映画も並んでいます。
2014年
2月
21日
金
僕が卒業したのはもう3年も前の事です。ちょうどその時に大震災が起こりました。
友人達と集まっては、一体これからどうなってしまうのだろうか、
僕たちはこのままでいいのだろうか、映画なんて何の役に立つっていうんだと、
いくつもの思いが去来して訳も分からずぶつけ合っていました。
それから3年。それぞれがそれぞれの生き方を変わらずに模索して、
一生懸命生きています。
いつの間にか僕も頼りない父親となりました。
ほんの少しずつ、世界との距離の取り方や向き合い方が分かってきたような気もします。
だからこそ、今年の修了展はとっても楽しみなのです。
五十嵐耕平監督の『息を殺して』には、助監督として参加しています。
彼とは大学時代からの友達であり、尊敬する監督の一人でもあります。
まだ完成作品は見れていませんが、邦画の枠組みを越えるような傑作である事は間違いないと
確信しています。
筒井武文さんも、「この世で最も奇妙な映画ベストテンがあるとしたら、その1位か2位には入るだろう」と言っていますが、最高の褒め言葉ですね。
他の監督作品も、大変面白そうなのでぜひ。
PFFでグランプリを獲った鶴岡慧子監督も要チェックですね。
それから、毎年恒例の黒沢監督のコメントですが、
今年は例年以上に感動的な文章ですので必見です。
▼修了展公式HPはコチラ
http://film.fm.geidai.ac.jp/2014/
2014年
1月
27日
月
主人は基本的に夜型人間だ。朝起きるのは苦手だし、
できることなら起きたくないと思っている。
昨日、脚本を書くために徹夜した主人が、
朝起きてきた私にこんなことを言った。
「僕は保守的な人間だから、何かし続けることの方が得意なんだと思う。
夜、起き続けること、昼間に寝続けることは僕に向いている。」と。
夜、起き続けること=保守的なのかは、少し疑問だが、
彼の分析によるとそうらしい。続けて、こうも言っていた。
「だから、何かし続けることが楽な僕にとって、デッサンモデルのバイトは向いてる」
彼は、たまに美術系予備校でデッサンモデルのバイトをしている。
アトリエに行って、椅子に座り続ける、10分間同じ姿勢をとって、5分休む。その繰り返し。
まさに天職と言えるだろう。
完全に朝型の私にとって、夜起き続けて、仕事をしたり、家事をこなすことは苦痛でしかない。
だから、夜型の彼が、朝決まった時間に起きて、
娘を保育園に送り届け、洗濯やら、掃除やらをやっているのは、
私にとって夜な夜な労働を強いられているのと同じなんだと考えると、
本当に頭が上がらない。
世界は、今、朝型人間を中心に回っているように感じるけれど、
もし、逆転して、夜型人間が世界を牛耳るよるになったらどうなるのだろう。
みんな日が暮れると同時に起き出して、
こどもは、夜の園庭で遊んだり、真っ暗な中で、おやつを食べたりするのだろうか。
それは、それで楽しそうだ。
けれど、洗濯ものは日があるうちに干した方がよく乾く。
それだけは、言える。
主人は今、夜行バスに揺られて、広島に向かっている。
良い旅になることを願う。
2014年
1月
21日
火
渋谷オーディトリウムにて、カサヴェテス特集
『こわれゆく女』『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』
『オープニングナイト』『フェイシズ』『ラブストリームス』。
チネチッタ川崎にて『ビフォア・ミッドナイト』。
日仏にて、ジャン・グレミヨン特集
『不思議なヴィクトル氏』『愛欲』。
ケイズシネマにて
『パリ、ただよう花』『なにもこわいことはない』。
が、最近見た映画です。
DVDを発売しておいてこんなこと言うのもなんですが、
やっぱ映画館じゃないとだめだなぁ!!カサヴェテスなんて特に。
今後はしばらく日仏さんにお世話になろうと思います。
今やっている、カイエ・デュ・シネマ週間
>>詳細はこちら
2014年
1月
12日
日
明けましておめでとうございます。
気づいたらもう2014年。
なぜかブログは去年の夏で終わったまま・・・。
今年こそは、毎週ブログ更新して、アグレッシブな一年にしたいと思います。
さて、年明け一発目のお知らせですが、
今年の4月16日に『HOMESICK』のDVDを発売することが決まりました!
しかも、DVD化して欲しいという声が多かった『世界グッドモーニング!!』を、
今回セットで付ける事になりました。これはかなりお得。
『世界グッドモーニング!!』を特典で付けるか否かは、随分と悩みましたが、
いくつもの作品が見たくても見られない状況が数ある中で、
この映画をDVDとして残すことは重要なことだろうと思い、決断しました。
ましてや、『グッドモーニング』を作った時には、
まさかDVDとして市場に流通することなど想像もできなかったので、ここまで来られた事は素直に嬉しく思います。
もちろん、またチャンスがあればどちらの作品も、映画館で上映したいと考えています。
DVDで見ることと、映画で見ることは、まったく質の違う体験ですので、その時はぜひまた劇場へ。
さらに、僕が東宝ビデオさんに強い要望を出して入れてもらったのですが、
『HOMESICK』のカメラテストが特典として入っています。
ただ、カメラがあって、ただ、その前に子どもたちがいるというだけ。
そんな映像がやけに魅力的に見え、しかも映画のテーマと相通じるものを感じました。
ささやかな映像ですが、DVDを手にとって見てもらえたら嬉しいです。
amazonでの予約はすでに始まってます。
きっと損はしないはず、ぜひ宜しくお願いします。
>>詳しくはこちら
ということで、今年も頑張ります。
もちろん、新作の方にも取り組んでいます。いずれ発表できる時を楽しみにしています。
2013年
9月
09日
月
『HOMESICK』の劇中に登場するダルメシアン(愛称:ダルビッシュ)は、
渋谷でのロードショーを無事に終え、
廣原の実家でお世話になることになりました。
真夏の厳しい暑さも遠のき、
あたらしい棲家を見つけてホッとした表情です。
そうそう、8月30日の最終日には、
主演の郭智博さんと共演の阿部翔平さんが来てくれたのでした。
今ではいい思い出だワン。
ダルビッシュは、新しい棲家に落ち着きましたが、
映画はこれから全国を巡回します!
まずは徳島!徳島の皆さん宜しくお願いいたします~!
2013年
8月
25日
日
8月23日の『HOMESICK』上映後に、黒沢清監督とトークイベントを行いました。
黒沢監督は東京芸大時代からの恩師であり、学生時代から映画を見ていただいているのですが、卒業後に作品を見ていただくのは今回が初めて。
『HOMESICK』における水の表現について、或いはいつも逆光の中にいる主人公の存在について。 さらには、取り残されるという言葉をキーワードに、主人公が見つめる遠くの世界について。
冒頭、空を飛ぶ飛行機。そこには飛行機の音はそれほどはっきりと聞こえない。
一方、ラストの打ち上げ花火では、鳴り響く音の存在によって、外の世界が主人公の場所にまで届いてくるような感覚がある。
などなど。 僕が意識した事もそうでなかった事も、黒沢監督は『HOMESICK』の細部をいくつも拾い上げてくれて、最後に、距離感というものがよく現れた映画であるとまとめてくれた。
それは外の世界との隔たれた距離感でもあるし、かと思うとふいに距離をつめてくる子供たちのことでもあるだろう。
イルカが泳ぐ海の世界は、近くにあり触れる事もできるが、しかしプロジェクターで投影された映像でしかない。
手にした風船は、はるかかなたの空の上まで飛んでいってしまう。
という風に、黒沢さんの言葉からどんどん映画についての考えが広がっていく。
黒沢さんの言葉は、いつだって具体的で、スクリーンに映し出されたものについて語っている訳だが、それは技術的な話でも専門的な話でもない。
映画の在り方と世界の在り方をふと重ね合わせる、魔法の言葉のようだと思う。
無論、それは、黒沢監督の映画を見れば誰もが感じる事だろう。
8年前『ニンゲン合格』を見て、ああそうか、世界と人はこうやって繋がっているんだと、えらく納得し感動したのが、『HOMESICK』のはじまりだった。
黒沢清監督に映画を見てもらえる。そして「廣原の映画は・・」と言ってもらえる。これほど幸せな事が他にあるだろうか。
自分の映画は面白いんだぞと自慢することは決してないが、黒沢清監督が僕の映画を見てこんなことを言ったんだぞという事は、今後も大いに自慢していこうと思う。
2013年
8月
16日
金
2013年
7月
22日
月
2013年
7月
19日
金
ただいま発売中の『2nd』9月号の”MOVIE特集”に
廣原のインタビュー記事が掲載されています。
ファッションとは縁もゆかりもない人間が、
こんなオシャレ雑誌に登場して良いものか、いささか疑問ですが、
本人は、ページを見開いて一番に、
「俺、右半分の顔と左半分の顔、全然違うなー。」
と、自分の顔を手で覆いながら、訳のワカラナイ発言を繰り返していました。
ちょっと恥ずかしかったのかもしれません。
廣原のページ以外にも読みごたえたっぷり!
とにかくオシャレな雑誌ですので、
本屋さんやコンビニで見かけたら、ぜひお手にとってみてください。
2013年
6月
26日
水
我が家に、8/10日~公開『HOMESICK』のオリジナル特製手ぬぐいが届きました!
タネもシカケもない、ただの手ぬぐいです。わーい!
なかなか爽やかなデザインで可愛いですねー。
手ぬぐいって何枚あってもホント助かります。
『HOMESICK』の前売り鑑賞券を劇場窓口でお買い求めくださいますと、もれなくもらえます!
ぜひ、ゲットしてくださいね♪
2013年
6月
15日
土
音楽ユニット”Teatoro Raffinato”の2ndアルバム『equals beauty~イコールズビューティ』が
絶賛発売中です!
廣原暁とのコラボレーション短編映画『小さな思い出~Un petit souvenir』も収録されています。
全国の店舗ほか、Amazonでもご購入いただけます。
なお、表示が「一時的在庫切れ:入荷時期は未定です」となっている場合でも、
ご注文頂けましたら購入可能となります。
この機会に、ぜひお求めください!
>>詳細はこちら
2013年
4月
14日
日
こんばんは、廣原です。
連日ブログを更新するという快挙を成し遂げました。
ええ、まあそれはいいとして、
今日は下北沢に独立映画鍋が主催する"鍋講座"というのに行ってきました。
講座のテーマは「映画祭サバイバルキット」
つまり、映画祭で次に繋げる為にはどうしたらいいのかという講座で、大変面白かったです。
特に、各映画祭のプログラマーの名前と顔写真が並べられて、この人達の顔と名前を覚えなさい、というくだりは面白かったです。まるで指名手配犯の顔写真を見ている刑事のような気分。
しかし、やはり、とにかくまずは英語力が必要なようですね。
来月の鍋講座は、法律についての勉強会だそうです。
面白そうなので来月も行こうかなと考えてます。
興味ある方は是非
2013年
4月
13日
土
2013年
2月
23日
土
むすめ「編集ですか、ごくろうですな。おてつだいします。」
暁「ありがとう。それじゃ、これを・・・」
むすめ「ブンブン!ブンブン!ブンブンブン!」
暁「ああやめてー!イヤホンちぎらないでー!」
むすめ「あら、ダメだった?」
お手伝いってなかなか難しいのね。
2013年
2月
19日
火
今日は我が家で赤池組の撮影!
家族そろって出演もしました。
本番中に娘(生後8ヶ月)が泣き止まなかったらどうしようかと心配していましたが、
主人がお父さん役、私がお母さん役で、スタッフも学生の時に一緒に映画を撮っていたメンバーで、今もちょくちょく遊びにきてくれる仲間だったので、娘もいつもと違う状況に動揺しつつも、なんとか無事に撮り終えることができました。
みんなで映画を撮っていたのを、ついこの間のことのように思っていましたが、
そんな私も、もうお母さん役です。
そして、不思議なもので、娘を抱っこしてお母さん役でいることに何より安心している自分がいました。
5年前、『世界グッドモーニング!!』の撮影で、那須に泊まりこみのロケに行ったとき、
予算もあまりなかったので、たくさんのおにぎりを握って、お昼に持って行きました。
暑い夏の草原。路傍で食べるおにぎりはとりわけ美味しく、
つかの間の休息が少し爽やかなものになったのを覚えています。
そんなことを思い出して、今日もたくさんのおにぎりを。
たらこに梅にこんぶと鮭。
みんな、おいしいおいしいとおにぎりをほおばり、
豚汁もおかわりしてくれたので、良かったです。
まだまだ赤池組の撮影は続きます。
からだには気をつけて頑張ってほしいです。
2013年
2月
05日
火
写真は先日、我が家のキッチンで撮影された短編映画の一コマ。
この短編は、音楽ユニットTeatro Raffinatoさんが作曲した音楽から連想される物語をかたちにした映画です。
今は編集の段階で、私が言うのもなんですが、
なかなか良い仕上がりになっているのではないでしょうか。
近日、ニューアルバムとセットで発売される予定です。
詳細は、また追ってご報告しますね。
お楽しみに〜!
2012年
12月
31日
月
今年もあとちょっとになりましたね。
皆さんにとってどんな一年でしたでしょうか?
我が家にとっては、なんと言っても、
6月に新しい家族を迎えたことが一番のビッグニュースでした。
それからはあまり遠出することなく、おこもりの毎日でしたが、
それでも、少しずつ変化をみせる娘の成長が、
時の流れや季節の移ろいを教えてくれたような感じがします。
とても愛おしいこの時間の積み重ねが、
私たちを家族にしてくれるんだと、強く思った一年でありました。
出産の後、更新頻度が極端に落ちたこのブログですが、
こまめにチェックしてくださっている皆さん、ありがとうございます。
来年もゆるりと発信してまいりますので、
どうか宜しくお願いいたします。