『一万年後の子供』。
テアトル新宿での上映は無事に終わりました。
日曜の夜遅くなのに、思った以上の盛況ぶりで嬉しかったです。
短い上映なのに、わざわざ見に来てくださり、本当にありがとうございました。
さて、トークで喋りたかった大事なことを喋れなかったので、ここに書きます。
今回の企画では、大村市の方にいろいろな協力を仰いでいるので、
人を紹介してもらうという場面が多々ありました。
そこで面白かったのが、意外と地元の人同士も、お互いの事を知らなかったというのが結構ありました。
てっきり地元なんだからみんな顔見知りだと思っていたら、まったくそんなことはなかった。
今回の映画を通して、お知り合いになった人達がたくさんいるんです。
これは、本当に大切な事で、このつながりによってコミュニティーは活性化していく訳です。
例えば、普段呼ばれない集まりに呼ばれたりする訳です。
自分の作る映画は何かの役に立つのだろうか?
ここ数年、ずっとそのことに悩み続けておりました。
口癖のように、「それ意味あるの?」などと言っては、人を不快にさせた事もあります。
それもこれも、映画を、特に自主制作をすることは、人に迷惑をかける事だと思っていたからです。
信じられないくらい安い給料、又はノーギャラで、何日もスタッフを拘束する訳ですから、
後ろめたさ全快な訳です。それだけの理由が必要な訳です。
でも、今なら断言できる。映画は役に立つ。
映画を中心に人が集まり、出会いがあるのだから。
内容とは関係なく、ひとまずそれで充分だと思いました。
映画を作ろうと言って、誰かが賛同してくれる限り、映画は撮られてしかるべきだと、強く思った次第です。
映画を上映する事も、同じ事。
もちろん、面白いかどうかはまったく別の次元の話ですが。
オリヴィエ・アサイヤスも映画についてこう言っています。
「疎外されていない集団作業が存在しうると僕には思えた」と。